真白きだけの花火よ霞草

三十路で始めるロックンロール。いまだ売れていない天才(自称)バンドマンが語る音楽、文学、哲学、詩、料理、日々、あるいは旅。

部屋と引越しと失恋と私

あの、荷物をすべて取り払って、がらんとした、というよりも、どこかすきっと抜けたような、緑色のエレメントが、ギリシャからアフリカまで駆け巡るその一つの失われた通り道を取り戻す瞬間。 なにもない部屋になにを見ているのか。そう、これほどまでにお前…

祝サブスク解禁! Syrup16g全アルバムレビュー⑥『darc』

darc 『darc』 はっきり言ってこのアルバムをレビューするために俺はこのSyrup16gレビューを書き始め、そして五十嵐とともに歩みここまでやってきたわけであり、とにかくこのアルバム『darc』というアルバムが正当に評価されてほしい、過去作を集めた『delai…

瀬門春壱の「週報」7/20〜7/26

物事が終わりゆくその様のみを切り取れば、蛹は蝶になった瞬間に「蛹」としては死ぬわけだが、しかしその死こそが新たな「蝶」としての生である。 まあこんなことは理屈として分かっていて、あとは身体にどう染み込ませるか、それ以外にはない。 「体得」と…

祝サブスク解禁! Syrup16g全アルバムレビュー⑤『Hurt』『Kranke』

Hurt 『Hurt』 不吉な歪みと重いリズムで新生(っていってもメンバー変わってないけど)Syrup16gは始まります、「Share the light」。 君の涙を切り取って海に沈めたなら 六大陸が一瞬で潤んだ目に沈む 記憶に耐えかねていた麻酔なしの制裁は 昏睡強盗のよう…

祝サブスク解禁! Syrup16g全アルバムレビュー④『delayedead』『syrup16g』

delayedead 『delayedead』 遅れてきた死、とでもいうべきタイトルのこの作品は、前回のアルバム『Mouth To Mouse』の出来にどこか不満足だった五十嵐が、「俺はもっと毒を吐ける」ということで、過去の、あるいは未発表の曲をまとめたアルバムです。なので…

瀬門春壱の「週報」7/13〜7/19

光陰矢の如し、一週間の速度どないなっとるんじゃい。引き続き体調悪し。左奥歯の激痛、舌先に切れたような痛み、偏頭痛、気圧のせいなのか? 日記を読み返すと6/22〜28の週報からずっと調子が悪そうだ。 釣り針で引っ張られたような偏頭痛が起こり、左の奥…

瀬門春壱の「週報」7/6〜7/12

身体の調子悪く、ということはそのまま精神の調子の悪さにも繋がるわけで、尼崎でも飲みすぎることなく、ある意味不発で帰宅し、ぼけた頭でちびちびと作業を進めていく。虫の知らせ、というか、不吉な予感というものがレインコートの中にまで忍び込んできて…

瀬門春壱の「週報」6/29〜7/5

生活が荒れ始めているのは気圧や気候のせいなのか、それともあまりに日々が忙しすぎるからなのか、はたまた俺の体力がないからなのか(自分を卑下するのはよせ、お前は馬車馬の如くタフに走り回っている)、もちろんこんな天気ばかりが続けば洗濯物は干せや…

祝サブスク解禁! Syrup16g全アルバムレビュー③『パープルムカデ』『My Song』『Mouth To Mouse』

パープルムカデ/My Song【reissue】 『パープルムカデ』 記念すべき1stシングルは2003年9月17日発売。『COPY』『coup d’Etat』『HELL-SEE』で「君」との問題を解決できなかった五十嵐ですが、ここに来て「戦争」という大現実を自分という小現実に重ねること…

瀬門春壱の「週報」6/22〜6/28

昼間、新開地にて洋食「ゆうき」訪ねるも、長蛇の列のため断念し、「グリル一平」に向かう。 食事をすませると、両親が新開地に来ているということなので「やよい」にて会い、少しばかり酒を飲む。 両親に案内ついでに俺は湊川商店街で食べ物・土産物を見繕…

瀬門春壱の「週報」6/15〜6/21

神戸某ライブハウスでBuffalo Daughterのライブを観る。あなどっていた、まさかこれほどまでに素晴らしいショーだとは! 神々の遊戯、とすら呼べるような圧倒的な演奏・表現に終始感動する。 ライブを観終えたあと、バー「アビョーン・プラス・ワン」に向か…

瀬門春壱の「週報」6/8〜6/14

オールデイ・オールナイ働き倒してたどり着いたロックンロール・サーキット・イベントは朝から。どうにかシャワーだけは浴びてこられてラッキー、深夜二時くらいまで働き打ち上げの途中で離脱。 ザ・シックスブリッツのライブが凄まじく良く、「Too街PAIN」…

祝サブスク解禁! Syrup16g全アルバムレビュー②『delayed』『HELL-SEE』

祝サブスク解禁、Syrup16g全アルバムレビュー、前回の記事はこちら。 www.haruichisemon.com ● delayed【reissue】 『delayed』 2002年9月25日発売の3rdアルバム。 五十嵐という男はものすごく多作で、五十嵐が書きためていた・あるいは過去にデモとしてリリ…

瀬門春壱の「週報」6/1〜6/7

神戸某ライブハウスにブッキング・マネージャーとして入ったのは約二年くらい前で、やめといた方がいい、やめといた方がいいという頭の中の声を遮って始めたところ、まあこのご時世やっぱり大変で、連絡は常にひっきりなし、そしていつまでも終わらない夏休…

祝サブスク解禁! Syrup16g全アルバムレビュー① 『COPY』『coup d'Etat』

気圧の変化で体調が悪い、などと言う人間を見てはそのたびに「は、気圧でいちいち人間の状態が変わってたまるかい。なにを言い訳しとんねや」と心の中で蔑んできたワタクシですが、朝から鈍重な雲が空に立ち込めている今日、時間はすでに晩8時を回っているの…

瀬門春壱の「週報」5/25〜5/31

久しぶりに古巣の万葉倶楽部という温泉施設に遊びに行く。 俺はここで何年間かデシャップという、厨房とホールをつなぐ仕事をやっていて、毎日ひたすら御膳を組み上げては客のクレームをさばき、キレやすい厨房の人間に上手に伝え、時には伝えられず火山が大…

瀬門春壱の「週報」5/18〜24

新開地には朝からやっている立ち飲み屋が櫛比している。 もはや酒をやめる、なんて馬鹿げた考えは捨てて(猿にシェイクスピアを書け、というアレと同じだ)、上手に共存していこうね(しかし六十歳まで生き延びられたら記念にやめてやろうと考えている)、そ…

5/7

とにかく家を越してきてから新しい物を買いまくっているのは、俺も三十路を迎えて令和より一足お先に一周年、そろそろ地に足を着けて生活をしていかんとなあ、と考えているからで、というのも、昔は劣悪な環境、あるいは感情に己の身を置くことで「どうして…

仰げば尊し我が師の恩 さよなら、遠藤ミチロウ

THE STALINの遠藤ミチロウが亡くなった。 容態があまり良くない状況であることは知っていたが、それでも俺はミチロウは死なないと思っていた。 ルー・リードも死なないと思っていたし、デヴィッド・ボウイも死なないと思っていた。伝説のポケモンみたいに、…

4/25

見切り発車で引っ越ししたため、正直もう毎日がバタバタで。 ようやく冷蔵庫と洗濯機が来て生活感が出てきたのはいいのだが、金を稼ぐためにあちこちに顔を出してヘラヘラしたりワケのわからないことに巻き込まれたり、まあ代償として時間を捧げ倒しています…

都築響一『夜露死苦現代詩』

夜露死苦現代詩 (ちくま文庫) まあこんなことをあけすけに言うのもなんだが、狂っている人間が好きである。芸術的に狂っている、とかそんなものにはまったく興味がなく、例えば先日新開地のファミリーマートに夜中立ち寄った時の話だが、オッサンが金を払お…

4/8

例えば十五歳の時に作った曲の中に「愛してる」という歌詞があったとする。その曲を六十歳になって歌ったとする。この時、歌詞を変えない限り、もちろん「愛してる」という言葉は同じだが、そこに堆積した時間は違う。差し引き四十五年分の歴史がそこに折り…

磯崎憲一郎『終の住処』

俺が住んでいるこの街、湊川及び新開地・その周辺は、三宮が発展するその前にはかつて神戸の中心地だったらしく、現在でも至る所にその名残が散見されるのだが、最も老朽化が進んでいるのは街を歩いている人間で、その大半がおそらく齢六十前後の高齢者で、…

4/7

朝から書き物をして、勉強をして、仕事をするが捗らず、本を読み、ギターとベースを弾いていると晩。 友人と鍋を囲み、酒を飲むも、ほどほどまでもいかない、明らかに飲んでいないよなあ、というくらいで打ち止め。 ひどく穏やかな一日。 明日もやることをや…

毎日幸せなんかじゃなくなっていい

新しい元号が令和に決まりましたね。 命令を聞けば平和になる、の意だとか、いや令嬢、なんて言葉もあるように令という言葉にはいい意味合いがあるんだーとか話してますが、っていうかもうホント、もはやツイッターなんてまともに機能してないんだなあ、あっ…

戦争を終えて

稲垣足穂はアルコールの飲み過ぎで終いには鬼を見たというが、昨夜は俺も布団をひっかむり、一日中悪夢にうなされながら二日酔い、ならぬ三日酔い、ならぬ四日酔いの地獄をしのいでいた。 いや本当に酒は地獄で、なぜかというと、俺は母親の身体の中にストッ…

舞城王太郎『山ん中の獅見朋成雄』

本当に好きなものを語りたいのなら、そこには逸脱が含まれる。 もしあなたが本当に競馬のことが好きならば、馬それ自体のことはもちろん、血統、あるいは騎手、果ては日本とイギリスの文化を比較するところまで話が及ぶことだってあるかもしれない。 だから…

内田百閒と蕎麦と型が決まること

夏目漱石門下に於いて、あの芥川龍之介をして「僕と君だけだよ」と言わしめた、近年森見登美彦などのおかげで再評価の向きもある、偏屈因業ジジイ内田百閒は、毎日昼飯は蕎麦一枚しか取らなかった。 なぜかというと、食いしん坊の百閒は夕餉がなによりも楽し…

3/21

イベントが終わり、打ち上げが終わり、某ライブハウスの店長に拉致されて朝まで酒を飲み、朝からスタジオ練習。帰ってきてダウンして二時間くらい眠ってしまう。 目覚めて『サピエンス全史』を読了。少しだけ仕事をやり、今日は完全に休みにしよう、と決める…

3/18

朝から一枚書き、働き、役所でややこしい手続きを終え、少し仕事をしてから飯を喰い、ながら酒を飲んでいる時に、もう酒を飲む必要はないな。と思った。 といっても、人との付き合いで飲むのは別にかまわなくて、ここで俺が問題にしているのは一人酒だ。 毎…